基礎知識 (法人税No.81)

収用に伴い取得した固定資産の圧縮記帳②

前回は、収用に伴い取得した固定資産の圧縮記帳について、その適用要件について説明しましたが、今回は、収用に伴い取得した固定資産の圧縮記帳の圧縮限度額の計算について説明したいと思います。

収用に伴い取得した代替資産の圧縮記帳の圧縮限度額は、次の算式にて計算した金額となります。

  • 圧縮限度額=代替資産の圧縮基礎取得価額×差益割合
  • 圧縮基礎取得価額=差引対価補償金と代替資産の取得価額のうちいずれか少ない金額
  • 差益割合=(分母の差引対価補償金-譲渡資産の帳簿価額)/差引対価補償金
  • 差引対価補償金=対価補償金-譲渡経費

(注1)経費補償金の取得がある場合には、譲渡経費の合計額から経費補償金を控除した金額が譲渡経費となります。
(注2)差益割合は小数点以下任意の位で切り捨てます。

収用に伴い取得した固定資産の圧縮記帳の経理処理としては、特定資産の買換えによる圧縮記帳の場合と同様に、直接減額方式のほか剰余金処分方式も認められています。また、特別勘定の設定及び取り崩しに関する経理処理も同様に認められています。

2013年9月25日

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