基礎知識 (法人税No.106)
- 所得税額控除の概要
所得税法の規定により、利子や配当については源泉所得税が徴収されます。この利子や配当などに対する源泉所得税は、法人税の前払いとして法人税額から控除することができます。
ここで、この税額控除の適用を受けるときには、所得税額は損金に算入されませんので、申告書の別表4にて加算されることになります。
法人税額から控除される所得税額は、以下のものについて課される所得税額となります。
- 預貯金及び公社債の利子
- 合同運用信託及び公社債投資信託の収益の分配
- 利益または利息の配当、剰余金の配当
- 投資信託及び特定目的信託の収益の分配
- 割引債の償還差益
- 保険会社が支払う基金利息
- 定期積金の給付補填金
- 銀行法の契約に基づく給付補填金
- 抵当証券の利息で一定のもの
- 金その他の貴金属の買入れ及び売戻しに関する契約に基づく利益
- 外貨預金の先物為替予約契約に基づく差益
- 生命保険契約または損害保険契約に基づく配当金のうち一定のもの
- 匿名組合契約などに基づく利益の分配で一定のもの
- 馬主として現金で受ける競馬の賞金
次に、所得税額の控除は、源泉徴収義務者がその徴収した所得税を国庫に納付しているかどうかを問わず、原則として、現実に利子、配当などの支払いを受ける日を含む事業年度分の法人税額から控除されます。ただし、未収利子(利払期の到来したもの)や未収配当金(株主総会の決議を経たもの)を確定した決算の収益として計上すれば、それにあわせて事業年度で税額控除の適用を受けることができます。
2013年10月24日
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