基礎知識 (法人税No.57)

税務上の繰延資産について①

前回は繰延資産の概要及び会計上の繰延資産と税務上の繰延資産の範囲の違いについて説明しました。今回は、税務上特有の繰延資産について説明したいと思います。

法人税法上、会計上の繰延資産のほか、以下のような費用でその支出の効果が1年以上に及ぶものも繰延資産としています。

  1. 自己が便益を受ける公共的施設又は共同的施設の設置や改良のために支出する費用
  2. 資産を賃借ないし使用するために支出する権利、立退料などの費用
  3. 役務の提供を受けるために支出する権利金などの費用
  4. 広告宣伝用の資産を贈与するための費用
  5. その他、自己が便益を受けるために支出する費用

これらの項目は、会社法に規定する繰延資産ではありませんので、貸借対照表の上では繰延資産の区分に表示することができず、実務上、投資その他の資産の区分の長期前払費用として計上することとなります。

これらの税務上の繰延資産は、その支出の効果の及ぶ期間で均等に償却することになります。

繰延資産償却限度額=繰延資産の額×当期に含まれる償却期間の月数/支出の効果の及ぶ期間の月数

ただし、例外的に繰延資産の支出額が20万円未満の少額繰延資産については、支出した日に損金処理すれば一時に損金算入することができます。次回は税務上の個々の繰延資産について説明したいと思います。

2013年9月13日

ページトップへ

新田会計事務所 >基礎知識 >基礎知識(法人税①) >基礎知識(法人税No.57)