基礎知識 (法人税No.22) 

終身保険の処理について

終身保険の処理について

前回は、養老保険の処理方法について説明しましたが、今回は「終身保険」の処理方法について説明したいと思います。

「終身保険」とは、生命保険のうち契約期間の満期日がないものをいい、生涯の保障を行うもので、被保険者が死亡したときのみに保険金が支払われます。

このように保障が一生涯あることから、定年のない経営者の方や、いつ発生するかわからない相続税の納税資金準備のため、資産家に活用されています。また、途中の解約返戻金を生前退職金に充当されるケースもあります。

この終身保険には、「普通終身保険」と「定期付終身保険」(終身保険に定期保険特約を付けたもの)があり、法人が支払った保険料については、終身保険部分については、全額資産計上することとなり、定期保険部分の保険料については、期間の経過に応じて損金算入することとなります。取り扱いは以下のようになります。

  • 保険金受取人:会社
    終身保険部分 ⇒ 資産計上  定期保険部分 ⇒ 損金算入
  • 保険金受取人:被保険者の遺族
    終身保険部分 ⇒ 給与計上  定期保険部分 ⇒ 損金算入(※)

(※)特定の役員等のみを被保険者とする場合は給与として扱われます。

2013年8月22日

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