基礎知識 (法人税No.6) 

定期同額給与について
法人税法上、役員報酬について「定期同額給与」という規定があります。
定期同額給与とは、支給時期が1カ月以下の一定の期間ごとで、かつ、その事業年度中の各支給時期における支給額が同額である給与のことをいい、法人が役員に対して支給する給与のうち、定期同額給与、事前確定届出給与又は利益連動給与のいずれにも該当しないものの額は損金の額に算入されないというものです。

定期同額給与の類型として以下のケースがあげられます。

  1. 期首から3ヶ月目までに改定された場合で、改定前後の支給額がそれぞれ同額のもの
  2. 役員の職制上の地位の変更、職務内容の重大な変更等による改定で、改定前後の支給額がそれぞれ同額のもの
  3. 経営状況の著しい悪化等により、減額改定された場合で、改定前後の支給額がそれぞれ同額のもの(※1)
  4. 継続的に供与される経済的利益で供与額が毎月おおむね一定のもの(※2)

(※1)単に業績目標に達しなかった場合や、一時的な資金繰りが悪化した場合などは、経営状況の著しい悪化等には含まれません。

(※2)役員に対して会社の資産を贈与又は低廉譲渡した場合や、役員に対する債権を放棄又は免除した場合、役員に対して無償又は定額で社宅を提供した場合等のように実質的にその役員に対して給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらすケースも含まれます。

なお、期首から3ヶ月経過後に増額改定されたとき、改定後の支給額が期末まで同額であれば、それまでの定期同額給与とは別個の定期給与が上乗せされたものとみて、上乗せ支給された部分だけが損金不算入とされます。

2013年7月23日
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